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    「甲賀忍法帖」へのリスペクトに満ちた作品《2》

    • 2016.01.13 Wednesday
    • 20:17
      以前ブログ(&ツイッターも)に載せた記事の続き。年末に読んだ忍法小説「桜花忍法帖 〜バジリスク新章〜」を読んで、リスペクトに満ちたコミック&小説の第2弾です。

    影丸



    【1】横山光輝「伊賀の影丸」

     ロボット物(「鉄人28号」「マーズ」「ジャイアント・ロボ」)やSFヒーロー(「バビル2世」)・忍者物(「仮面の忍者赤影」)で有名な漫画家・横山光輝氏の代表作の一つである「伊賀の影丸」(画像は、講談社から出た「横山光輝プレミアム・マガジン」Vol.3:忍者編)。

     「伊賀の影丸」を読んだのは、山風忍法帖を読むようになったのよもずっと前。特殊な技能(わざ)を持った忍者同士の死闘がメインのストーリーに「面白いなあ!」と感想を覚え……遥か後に、甲賀忍法帖を読んでから「ん?……この描写は?」と首をひねった程度(笑)です。それが、ネットをするようになってから「影丸は山風忍法帖のパクリだ!(大意)」と言う意見を目にするに至って、「そう言えば……?」と確かに思い当たる節がありました(爆)。

     ただ、「伊賀の影丸」を弁護させて貰うならば、影丸第一作「若葉城の秘密」には、「甲賀忍法帖」に登場する奇態な忍者たちと《同じ技》を持つ忍者(笑)がゾロゾロ出て来るし、その後影丸のライバルになる「不死身の忍者・阿魔野邪鬼」も、この巻で登場する……。
     ただ、山風忍法帖との類似は、この巻に留まり……その後の話は、オリジナルな「影丸ワールド」を構築していると、僕は思っている。時に、数多の忍者が入り乱れて戦う「由比正雪の巻」と、毒に耐性を持ち、自らも毒を用いる村雨五兄弟が登場する「闇一族の巻」が一番の傑作と言っていいだろう。
     先に言った事の繰り返しになるが、「若葉城」で登場し、第2巻の「由比正雪」でも活躍。その後、「邪鬼秘帖」にも登場する《不死身の忍者》―阿魔野邪鬼のキャラクター性が素晴らしい!「甲賀」に登場する不死身の忍者・薬師寺天膳と比較すると、天膳が「己の欲望をギラギラと発揮させた俗物性」を振りまいているのに対し、邪鬼は総髪に羽織袴姿で不敵な笑みを振りまき、少年漫画によくある《主人公のライバル的存在》にまで変化している。特に、後になるほど「影丸を倒すのは俺だ!的描写が見られ、段々ツンデレ化していくような気が……。


     さて、脱線はこれぐらいにして、「甲賀忍法帖」と「伊賀の影丸」の類似点(……おい?やるのか?(爆))を挙げて行く事にしよう。先に上げたプレミアムマガジンに、当時の担当編集者が横山氏との打ち合わせで出た話を載せられているが、それによると……「主人公は人を殺さない」「伊賀・甲賀の忍者集団の対決である」「主人公の強敵として不死身の忍者を出す」「特殊な忍術を得意とする忍者同士の対決」とあり、これは、どう見ても「甲賀忍法帖」に対するオマージュorリスペクトと言っていいだろう。

    ◎不死身の忍者:薬師寺天膳(甲賀)阿魔野邪鬼(影丸)
    ◎口から粘り気のある液体を吐き出す忍者:風待将監(甲賀)くも丸(影丸) 
    ◎カメレオンのように体色を周囲に同化させる忍者:霞刑部(甲賀)十兵衛(影丸)
    ◎口から大きな針を吐き出して、相手を倒す忍者:地虫十兵衛(甲賀)大八(影丸)
      →一度は不意打ちで相手を倒すが、復活した不死身の忍者には通用せず倒れる
    ◎体がゴム毬のように弾む忍者:鵜殿丈助(甲賀)与作(影丸)


     他にも邪鬼たちの出身母体である、甲賀忍者の里も登場している。

     影丸シリーズとして捉えるなら、若葉城の巻では、後の作にも登場する「催眠術を武器として用いる忍者が、鏡によって逆催眠にかけられる」描写が見られ、第2部「由比正雪」には、髪で目が隠れた、影丸の相棒として「源心」と言う伊賀忍者が登場するが……これが、ルパン三世の相棒・次元大介クリソツなんだなあ!(笑)

     影丸は、後に実写映画になったが、さすがにそれは見ていない。だが、横山氏の「仮面の忍者赤影」(当初は「飛騨の赤影」の題名だったらしい)のTV実写特撮シリーズは、夢中になってみた!これも、当初は白土三平の「ワタリ」(映画館で見ました!)のTVシリーズ化が頓挫したためだそうだ(特撮ヒーローBESTマガジン・Vol.6「仮面の忍者赤影」での記述より)。


    【2】古橋秀之「サムライ・レンズマン」(徳間デュエル文庫)

     こちらは、何とスペースオペラSF!原典は、スペースオペラの記念碑的作品、E・E・スミスの「レンズマンシリーズ」(こちらも、創元推理文庫で読みました。これと「スカイラーク・シリーズ」「キャプテン・フューチャー」「ペリー・ローダン」が、私が読んだ《最初の大人SF》です。

     この「サムライ〜〜」は、レンズマンシリーズに限りないリスペクトを捧げると共に、その「外伝作品」としての立場を持っています。主人公は、盲目だが剣術と体術に秀でた、日系レンズマンのシン・クザク。物静かで馬鹿丁寧で、他人に対する挨拶は「ドーモ」であり、ミスをしたり他人から咎められた時は、すぐに腹を切ろうとすると言う、外国人から見た「誤った日本人像」を"わざと""確信犯的に"描写しているようだ。

     さて、「甲賀〜〜」との類似点はどうなったか?……と尋ねられるなら、こう答えればいいだろう。シン・クザクは、室賀豹馬である、と!盲目であるクザクは、自分に向けられた殺意・攻撃を、全て相手に"反射"して返し、その結果、敵は己の武器で自らを殺す……。
     これは、正に「甲賀忍法帖」における主人公―如月弦之介の《わざ》だ!ただ、クザクは盲目である事から。どちらかと言うと弦之介と言うよりも、その師で盲目である室賀豹馬に近い。

     とにかく、「サムライ・レンズマン」はとびきりのエンターテイメント作品、ド迫力のスペース・オペラであり、続編を期待したいSF小説である。

     

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